『 反貧困 世直し大集会2009 』       
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               集会宣言(案)

 2009年10月5日、長妻厚生労働大臣は、政府として貧困率の測定を
するよう指示を出しました。これまで、日本政府は一貫して「測定は困難」
「意味がない」などとして、貧困率の測定を拒んできました。しかしその壁
は、ようやく、打ち伜かれました。
 私たちは昨年10月19日、明治公園に集まり、次のように宣言しました。
 「日本社会に広がる貧困を直視し、貧困の削減目標を立て、それに向けて
政策を総動員する政治こそ、私たちは求める」と。
 また「政治は、政策の貧困という自己責任こそ、自覚すべきだ。道路を作
るだけでは、人々の暮らしは豊かにはならない」とも言いました。

 そして、去る9月16日、マニフェストで次のように宣言した民主党が中
心の新政権が誕生しました。「コンクリートではなく、人間を大事にする政
治にしたい」「すべての人が、互いに役に立ち、居場所を見出すことのでき
る社会をつくりたい」「すべての人が生きがいと働きがいを持てる国を、あ
なたと民主党でつくり上げようではありませんか」と。
 私たちは、ここに示された理念こそが、最大の政権公約だと考えます。こ
の理念が失われれば、マニフェストに書かれた個々の政策が実現しようとも、
そこに"魂"はない。もしマニフェスト実現のためにその理念が犠牲にされる
ようなことがあったら、私たちはそれを最大の公約違反とみなし、「すべて
の人が、互いに役に立ち、居場所を見出すことのできる社会」を作るために、
新たな選択を行うでしょう。何のためにマニフェストを実行するのか、その
目的と理念こそが重要です。

 私たちは、その目的を達成するために、貧困率の測定と貧困削減目標の定
立を求めてきました。なぜなら、経済的な困窮と、人間的な孤立と、精神的
な逼迫によって貧困状態に追いつめられた人々は、社会の中に「居場所を見
出すこと」ができないからです。どれだけまじめに働いても貧困から抜けら
れず、モノのように捨てられる人たちは「生きがいと働きがい」が持てない
からです。穴だらけのセーフティネットからすべり落ち、制度の谷間に放置
される人々は「人間を大事にする政治]を実感できないからです。
 「反貧困」という言葉は、その意味で、新政権の理念を体現しています。
貧困問題は、新政権の中心的課題に据えるべきです。貧困問題に正面から立
ち向かうこと、それが新政権の最大の政権公約です。
 「反貧困」が問われるのは、国内施策のみならず、外交や国際協力の分野
でも同じです。日本の「援助」は、ともすれば、大型インフラ建設等による
国内産業への資金還元や途上国への経済進出の道具として使われ、一部では
貧困を加速すらしてきました。「援助」政策においても、新政権が「反貧困」
に立脚できるかどうか、南の政界の人々が真に貧困から脱却できるような
「援助」に変えていけるのかどうかが世界から問われています。

 ちゃんとやるよね!?新政権。この言葉には私たちの、「頼むからこれ以
上、政治に失望させないでくれ」という悲痛な願いが込められています。深
い失望が深刻な社会の荒廃をもたらす歴史を、私たちは知っています。5年
後、10年後に振り返って、「あそこで、私たちは本当の意味で誤ったのだ」
と、そう悔やむことはしたくない。私たちは今、たしかに"何か"を賭けてい
ます。楽観とシニシズム、不安とあきらめの間に、細い糸を通そうとしてい
る。糸が通る穴があるのか。それはおそらく「ある]のではない。私たちが
「開ける]のです。

 生活保護の母子・老齢加算復活、児童扶養手当改正に"魂"が入るのか、抜けるのか。
 労働者派遣法の抜本的改正に"魂"が入るのか、抜けるのか。
 障害者自立支援法の廃止に"魂"が入るのか、抜けるのか。
 後期高齢者医療制度の廃止し、総合的な新法制定に"魂"が入るのか、抜けるのか。
 貧困率削減目標に"魂"が入るのか、抜けるのか。
 世界の貧困の解消、「人間の安全保障」の実現に"魂"が入るのか、抜けるのか。
 そして、「政権交代」に"魂"が入るのか、あるいは抜けるのか。
 
 ひとつひとつの課題に“魂”を込めてきた私たちは、それゆえにこそ、
その行方を注視せずにはいられない。傍観者でにいられない。

 約半世紀に及ぶ無関心から抜け出して、私たちは今、日本と世界における
貧困問題のスタートラインに立とうとしています。そこからの私たちの歩み
が、社会の、国の、世界の「形」を決めていく。誰もが人間らしく暮らせる
「形」をつくろう。
 主権は、われわれに在る。私たちの希望はいつもここにあり、そしてここ
にしかない。

 以上、宣言する。
                       2009年10月17日
             「反貧困世直し集会2009]集会参加者一同

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