______________これから日本はどうなる______________              

______________そしてアメリカと中国は______________              

____________________________元外務省国際情報局局長
___________________________________孫崎_享

日本は民主主義国家か?

_孫崎でございます。よろしくお願いします。
今、私は日本はひどい国になりつつあると思っています。中国は民主主義国家か?というと多
くの人は、民主主義国家ではない!と言います。国民の選挙でリーダーが選ばれているのでは
ない、共産党の独裁体制だ。これもみんな一致していうところです。でも私は、思うんです。
日本はほんとうに民主主義国家なのでしょうか。
_ここにおいでの皆さんは、どうも自民党に投票した人ではなさそうですね(笑)。ですから
自民党がどのような公約をしていたか、みなさん覚えていないのではないでしょうか。201
2年総選挙の時に自民党はどういう公約をしたでしょうか?いろんな分野がありますけれども
消費税は全額社会保障に使います。これも公約のひとつです。今、自民党政権のもと社会保障
が充実しているのでしょうか。逆ですよね。エネルギーでは「原子力に依存しなくてもよい経
済社会構造を目指す」、脱原発を中心にすると言ったのです。TPPでは、いろんな条件をつ
けて、交渉再開には反対します、と言って自民党は、200人以上を当選させました。重要課
題である消費税・原発・TPP、言っていることとやってることがまったく違うんです。それ
だったらこの国は民主主義ではないのではありませんか。中国より悪い。中国のほうがまだ一
般の人々を裏切っている訳ではない。日本の方は、一般の人を裏切っているのです。

天皇発言を無視するマスコミ

_お手元の白い資料で見ていきましょう。去年12月23日に天皇陛下が80歳の誕生日を迎
えられました。そして記者会見をされました。ここで「戦後、連合国の占領下であった日本が
平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法をつくり、様々な改革を行い今日をつ
くりました。戦争で荒廃した国土を建直し、かつ改善していくために、当時のわが国の人々の
はらった努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています」とこうおっしゃられました。「日本
は平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法をつくった」、このことを知ってい
る方は手を挙げてください。「はい」みんなが知っているわけではないのですね。それは報道
されなかったからです。少なくともここにおいでになられる方以外、NHKテレビだけを見て
いる方は、ご存じないのです。報道しなかったから。
_報道に値しなかったのでしょうか。逆です。重要だったからです。だから報道しなかったの
です。今の安倍政権が行っていることは、民主主義・平和を守る政権ではないのです。天皇陛
下の言うことが安倍政権の批判になる、だから報道しなかったのです。今、日本は、ほんとう
に危ない道を歩んでいると思うんですが、その大きな責任はマスコミにあると思います。マス
コミが正しいことを言わない。そして間違った方向にどんどん進めていく。こういう状況にあ
ると思うんです。

すべてが悪くなる日本

_資料を見ないでください。質問をこれから皆さんにしていきます。先ほど消費税が社会保障
に結びつていないと申し上げました。今日お集まりの皆さんは、私と同じ世代か、少し上の世
代の方々です。年金に関心がある方が多いのではないでしょうか。オーストラリアのマーサー
ベルボルンというところが年金がどれだけ充実しているかというランキング表を作りました。
国名を挙げますから、どの辺にいるか考えて、手を挙げてください。
1番、デンマーク、オランダ、スイス、スウェーデン、カナダ、シンガポール、チリ、イギリ
ス、ドイツ、アメリカ、ポーランド、フランス、ブラジル、メキシコ、中国、韓国、インドネ
シアの順番なんですね。そこで日本は、どのあたりでしょうか? デンマーク?「・・」オラ
ンダ?「・・」オーストラリア「・・」スイス「・・」スウェーデン「・・」カナダ「・・」
シンガポール「少数」チリ「少数」イギリス「少数」ドイツ「少数」アメリカ「数名」ポーラ
ンド「数名」フランス「数名」ブラジル「中数」メキシコ「多数」中国「多数」、はい中国の
下なんです。
そんな馬鹿なことがあるのか、と思われるでしょう。それは賃金との比較において相対的なも
のですから、どれだけもらっているのかという絶対値ではありません。17番目なんですけれ
どもどんどん悪くなっています。2009年には11番目、イギリスとドイツの間ですね。皆
さんもおそらくイギリスがドイツというふうにお考えだったと思うのですが、2010年に1
3番目になり、2011年に14番になり、2013年には、17番になりました。どんどん
悪くなっています。この制度の評価では「十分か?」に対して「47.9%」「健全化どうか?」
「60.5%」「この制度は続くか?」「28.9%」。日本の社会はどんどん悪くなっているのです。

180度違う現状分析で戦争に突入	

_話しを本題の集団的自衛権にすすめます。
先ほど第二次世界大戦についてお話しされました。真珠湾攻撃にどうしてすすんでしまったか
について勉強を始めました。多くの日本人はあんな馬鹿なことをなぜやったんだろう、と今思
っています。でもあの当時、少なくとも政府の誰も反対しなかったのです。あの時の日本の状
況と効果について500人のアメリカ人が来て調査しました。爆撃してどのような効果があっ
たのかということを調査しました。四日市にも来て調査していると思います。あの時、政府の
幹部は「アメリカは民主主義国家であるから、戦争は続けられない。二・三年やれば、民主主
義の弱点からアメリカは戦争をやめる。自分たちの要求は通せる」と言っているのですね。し
たがって指導者もそういう考えになっていた。戦争が起こった翌日ルーズベルト大統領は「我
々は最後まで闘う」と宣言しました。そして「日本が二度と戦争できない国にする」とも言っ
たのです。180度違うのです。180度違うことを言って日本は戦争に行ったのです。

国民安保法制懇に元内閣法制局長官が二人も

_今、新聞報道などを通じて世界の動きを報じてますから、世界で何が起ったのかわかってい
ると思います。また世界の人々が日本をどのように見ているかある程度分かっていると思いま
す。鳩山さんが首相の時は、とんでもない首相が出てきたという報道がありました。日本のマ
スコミは報じていました。そこでお尋ねします。5月8日、ニューヨークタイムズは、集団的
自衛権について社説で報道しました。「安倍首相は、日本の領域を超えて同盟国とともに闘う
ことができる国にしようとしている。しかし憲法九条がある。国会の3分の2の議決と国民投
票による承認が必要である。それが難しくなったので安倍首相は、憲法の解釈を変えて現状を
変えようとしている。これは民主主義の過程を壊すものだ。日本は民主主義の危機に直面して
いる」「日本は集団的自衛権で民主主義の危機に直面している」と書いたことをご存知の方は
手を挙げてください。
_ありがとうござます。三分の一ぐらい。みんな知っているわけではないのです。そして、先
ほど新聞の記事で紹介されました、5月28日、国民安保法制懇が発足しました。集団的自衛
権を容認しなさいと言った安保法制懇というグループに対抗して「そのような馬鹿のことをし
ていいのか!」と言って12人の人が集まって国民安保法制懇をつくりました。基本的には憲
法学者が中心です。名古屋大学の愛敬さん、それから慶応大学名誉教授の小林節さん、早稲田
大学教授の長谷部さんという憲法学者が中心です。元防衛省官僚の柳沢さんも入っておられま
す。どういうわけか私も入っております(笑)。重要なのは、内閣法制局長官が二人も入って
いることです。大森元内閣法制局長官、阪田元法制局長官です。面白かったのは、会発足の時
の阪田さんの会見です。
「私はこれまで、護憲運動をやってきた人間ではない。憲法九条を守れと言って参加してきた
わけでもない。だけと今この状況は見過ごすことはできない。集団的自衛権行使を容認するな
ら、国民的議論を十分に尽くした上で国民投票を行い、国民の覚悟を問うべきである。憲法解
釈という極めて安易な手段で日本の針路変更に異を唱える。憲法九条は60年にわたって政府
自らが言い続け、国会でも議論を積み重ねた。国民にもそれなりに定着している。一政権の手
で変更することは、立憲主義の否定であり、法治国家の根幹をゆるがすものだ。」

大嘘とすり替え、ほんとうに悪い人だ

_今まで、政府の中で法律で政府を支える立場にあった人が今、立憲主義の否定であり、法治
国家の根幹を揺るがすものだ、ということを言われた。ニューヨークタイムズが「真の民主主
義の危機である」と言い、元内閣法制局長官が立憲主義の否定であり、法治国家の根幹を揺る
がすものだ、というこの状況でどうして集団的自衛権容認をやらなければならないのか。どの
ような緊急事態があったのか。安倍首相が集団的自衛権がなぜ必要かを説明していたテレビの
映像を見ていたことだろうと思います。パネルを使って「邦人を救出するアメリカの軍艦が攻
撃された時、日本の自衛隊が見ているだけでいいのか。そんなことはできない。しかし、今の
憲法解釈ではできない。日本国民の安全を守るために、私はすべてのことをやる」とおっしゃ
られてました。これについて大橋巨泉さんがコメントしているんです。
_みなさんは大橋巨泉さんをご存じだろうと思います。たいしたことしゃべってないだろうと
思われるかもしれませんが、6月7日付の週刊現代で「5月15日、安倍首相はパネルを示し
て集団的自衛権の説明をした。紙芝居のような説明は、大嘘とすり替え、見ていて気持ちが悪
くなった。率直に言って、この人は本当に悪い人だなと思った。日本人らしい人が乗った軍艦
を防御できないとしたパネルを示して首相は言います「紛争国から逃れようとしているお父さ
んやお母さん、お爺さんやお婆さん、子どもたちが乗る米国の船を守ることができないのです。
この問題は国民の皆さま一人ひとりに関わる問題です」「みなさんこんな話し聞いたことがあ
りますか?米国の輸送船で紛争国から逃れてきたことなど一人もいなかったはずです。買って
イランでもあったように民間航空機で逃れて来たことはありました。それをお爺さんやお婆さ
んまで登場させて、感情にうったえる首相の姿には、一片の知性も感じられなかった」と言っ
ています。読まれたことのある人は手を挙げてください。何人かおいでになりますね。

米軍救援は、ハリウッドの脚本

_私自身もイラン・イラクに6年間勤務したんです。私は外務省に入って5年間ロシアで勤務
しました。悪の帝国です。同じ悪である悪の枢軸のイラン・イラクですから勤務できるだろう、
といって各々3年間勤務しました。イラクにいたのは1986年〜1989年はじめは、戦争
が紛争がたえない国であり、厳しいところだから2年で交代させるよということで赴任しまし
たが、後任が来ないので、さらに1年務めることになりました。常に邦人の避難のことを考え
ておりました。戦争がはじまれば米国が助けに来るなどということはありません。邦人を助け
た、救助したなどというニュースがありましたか?安倍さんは一番重要なこと、これが出来な
いから集団的自衛権の容認をしなければならない、ということでテレビや新聞が報じてきまし
た。
_実は、それだけでは終わってなくて、辻本清美さんが外交委員会で追及したのです。「今ま
で、米国の艦船や飛行機で救出されたり、助けられたことは一度もない」と外務省は答弁しま
した。さらに大切なことが、内閣官房の人から報告されました。アメリカは緊急時、邦人救出
に当たってわが国に頼ることなく対処するように言ってきている、との回答を引き出したので
す。本来ならニュースのトップにならなくてはいけない答弁の引き出しです。それがならない。
このことをご存じの方、手を挙げてください。新聞でご覧になられた方?そうなんです。新聞
は報じていないのです。こんな重要なことが知らされていないのです。

嘘をそんまま使う産経新聞

_インターネットで知らされています。またインターネットだけではありません。アメリカの
国務省のサイトに緊急事態に我々ができること、できないこととして発表しています。「米国
市民でない私の家族はどうなるのですか?あなた方は助けてくれるのですか」アメリカ人は外
国人と結婚することがあります。アメリカ人ではない家族・配偶者はどうなるのですか、とい
う問いはよくあります。それに対して「危機において我々が優先するのは、米国市民を助ける
ことにある。あなた方は米国が準備した船舶や航空機に米国市民ではない友人・家族・配偶者
の搭乗を期待するべきではない。」と書いてあります。アメリカを頼るな、ということです。
また「避難時にどうして米軍軍用手段を使わないのですか?」という質問もあります。それに
対して「軍用手段で護衛する航空機や商船などは、ハリウッドの脚本である」と書かれていま
す。
_安倍さんが言っていることは、まったくの嘘なんです。しかし、産経新聞によれば70%の人が
アメリカの艦艇の護衛は必要だ、と回答しています。読売新聞も邦人救出の艦艇の支援は必要
だと言っています。嘘をそのまま使っている。第二次世界大戦前と同じですよ。
 日本の報道の自由がどれだけの位置にあると思いますか?これは国境なき記者団というフラ
ンスや国連が支援する西側の団体です。イラクで記者がつかまったり、シリアで虐待拘束をう
けたりした記者の救援を行うなどの活動をしています。ここが世界のランキングを公表しまし
た。そこで質問です。10番以内と思う人?「4人」。20番以内「ざっと10人」30番「10人
」40番内「13人」50番内「30人」60番内「3人」、59番目なんです。先ほどの年
金の話しと同じなんですよ。悪くなっているのですよ。昔はこんなものではないのですよ。だ
んだん悪くなっているのです。
_原発関係しかり、秘密保護法しかり、こういうふうに見てくると日本は今、とんでもないと
ころいいるのです。さきほどチラシを見ましたら、原発をこの地域は止めたということですが、
たいへんな力があるということなんでしょうが。原発の報道を見るとたいへんよくわかります。
戦後、一番ひどい災害は何だったんでしょうか。福島原発なんですね。私たちは韓国の船の沈
没を見ました。原発が事故をおこした時どれだけ報道していましたか。現場報道をどれだけみ
ましたか?一番ひどい現場報道がないのですよ。それも事故が起こって爆発した時、大手マス
コミは現場の記者に現場から去れと言ったのです。企業として現場にいたら死ぬかもしれない。
重大な健康被害を受けるかもしれない。だからさせたくない、ということでありうるかもしれ
ない。そしたら新聞の中で重大な健康被害をおこすかもしれないと書くべきでしょう。何と書
いたか、何と伝えたか、「ただちに健康にどうこうするものではない」、もうこの段階で大手
マスコミは死んでいるのですよ。報道で一番重要なのは、われわれの生命・健康に影響あるも
のについて正しい報道をするということが一番要求されるはずです。それが180度違うこと
を言ってるのだから。

立場の違う、正しいことは「正しくない」

_漫画「美味しんぼ」は、「鼻血が出る」と描いて連載が止まりました。その時、安倍首相は
何と言ったか。「私たちは、正しい報道するために努力している」この鼻血を出した人は元双
葉町の町長さんなんですよ。だれよりも実体験を経験している人の鼻血が出ているのですから。
それが被曝と関係しているのではないのでしょうか、と言っている。当然の議論でしょう。チ
ェルノブイリから避難してきた人も鼻血を経験している人が高い確率でいます。私たちは、正
しい報道をさせる義務があります。経済産業大臣が何と言ったか。「正しくないことを報道す
ることは言論の自由でしょうか」と言ったのです。自分たちと立場の違う、正しいことは「正
しくない」と言ったのです。このセリフご存じのかたは挙手を?・・ あんまりおいでになら
ないのですよ。そこまで日本は危機的な状況にあるのです。原発だけでなく、集団的自衛権に
おいても避難民を例に言ったことは、「アメリカの艦艇を日本が守らなければならない。その
ために集団的自衛権の容認が必要だ」ということはありえないということを辻本清美さんは引
き出しているのですよ。それを報道しないのです。
_日本の最大の危機は嘘と詭弁がまかり通ている。それにどう対抗するか、が問われています。
これを考えないとどうしようもない。市民に嘘と詭弁がまかり通ているのだから。自分たちの
情報を積極的に取るということをしなければ日本の社会は変わらない。ますますひどくなって
いく。

ニコニコ動画にマゴサキ革命

_ツイッターやっている方、手を挙げてください。メールやっている方?メールやっている方
はかなりおいでになります。メールからツイッターまでほんのちょっとなんですよ。何ら難し
いことでもはりません。私はツイッターをやっているのですが、フォロワーが今、72,000名い
ます。ここへ行くためには、グーグルに「孫崎享」と書き込めばいいのです。「オン・ツイッ
ター」でフォロワーになれるのです。その中には新聞と違っていることを言っている人がいる
のです。ソーシャルメディアで重要なことは、自分で情報を取って来るだけではなくて、発信
することとフォローする人。それで「リ・ツィット」とボタンを押すと自分のフォロワーのと
ころへワーと流れていくのです。情報を取るだけではなくて発信者になるのです。
_20代の方、お見えになりますか?30代の方、ほとんどおいでにならない。私がなぜツィッタ
ーを始めたかと言いますと、京都の若い弁護士の方が私に、「今、若い人はあなたの意見を必
要としています。ぜひツィッターを始めてくださいという」ことで始めたのです。ついでに私
はニコニコ動画も始めました。毎週2回動画を自分の家から発信しています。ニコニコ動画の
人が孫崎さんがニコニコを始めたらマゴサキ革命が始まったと言ってきました。どういうこと
かと尋ねましたら、孫崎さんは60歳以上の人を連れてきた、と言うんです。
_ニコニコ動画は20歳ぐらいの人がやっているのですね。それをやっていて気がついたことが
あります。ニコニコ動画をやり、ブログで発信すると誰が見ているのかということが分かるの
ですね。年齢と地域、それぞれどのように発信をするか、またどのブログで発信するか、何歳
の人やどの地域の人が関心を持ったかが直ぐ分かる。ものすごく重要なことが分かりました。
「あなたたち20歳の人に脱原発に賛成の人がなぜ少ないのですか?」とブログの見出しに書
いたら、例えば、佐賀県の玄海原発では、10代20代の支持率が高いのです。「なぜあなた
たちの世代は60代70代の人より脱原発が少ないのですか?」と問いましたら、この見出し
だけでいっきにアクセスが跳ね上がるんです。どう訴えかけるかが重要なんです。九条の会は、
今もっとも求められている組織です。

リベラル系のネットの発信力は弱い

_だけど九条の会の一番の問題点は、われわれの世代(60・70代)が中心なんですよ。ど
う若い人を連れてくるか。私たちがまず動かなければならないのではないか、と思います。そ
うしないと今、ネット社会は、右翼勢力を中心とした組織が牛耳っているのですよ。安倍さん
支持のようなわけの分からない連中がネットで発信しているのですよ。その人たちの意見がネ
ットの威力で拡散しているのですよ。それに対して、いわゆるリベラル系のネットの発信力は
弱い。それは20歳代への発信力が弱い、浸透力が弱いってことなんですよ。だから九条の会
でぜひネットをどう活用するかの勉強会を立ち上げ、積極的に発信をしていただければよろし
いいかと思います。
_安倍さんが言っている、邦人を守るということは意味がない。もうひとつ重要なことは、今、
多くの人は尖閣諸島で緊張が高まっている。だから私たちは、何かことがあったらアメリカに
助けてもらわなければならない。だからアメリカンに言われることをやらなければしょうがな
い、と思っている。集団的自衛権と尖閣諸島は、何の関係もないのです。みなさんの中で安保
条約に反対の方がかなり多いと思います。私も廃棄すべきだと思っていいます。しかし、今や
らなければならないことは、集団的自衛権のような形で自衛隊が出ていく、日本人が出ていく
ことを止めなければならないのです。それでは、安保条約を前提にして話しをします、と言っ
てある場所で講演を行ってきました。どういうことか、安保条約の第五条、ここには「日本の
施政下に対して攻撃があったときは日米双方は自分への危険として判断し、憲法の枠内でしか
るべき措置をとる」と書いてあるのです。
_「小泉」さんがよくアメリカ軍が日本を守ってくれている、このアメリカ軍に対してわれわ
れは何もできない、そんなことはダメだから何とかしよう、と言っていましたが、これはまっ
たく嘘なんです。安保条約は「日本の施政下に対して攻撃があったときは日米双方は自分への
危険として判断し、憲法の枠内でしかるべき措置をとる」と言っているのです。問題は日本の
「施政下」という前提がついていることです。これを今、はずそうとしているのが集団的自衛
権なんです。

狙いは、日米安保条約の変質「日本人が標的に」

_これが一番大きな問題なんです。日本の施政下ということであれば、ある程度犠牲を払うこ
とはしょうがない。しかし、日本の施政下の外、離れていったときに何で我々はそこで死者を
ださなければならないのか。という話しになってくるのです。よく日米関係を米英関係のよう
にしたい、という話しが出てきます。アメリカとイギリスのような緊密な関係をつくる、とい
うセリフが出てきます。そこで「アフガニスタンでイギリス人が何人死んだか?」を尋ねます。
20人「 」50人「 」100人「 」200人「」 300人「 」400人「多数」5
00人「多数」、はい「453名」です。453名の自衛隊員を殺す覚悟がありますか、とい
うことなんです。
_われわれはとんでもないと思います。だけど一つだけ心配しているのは、警察官がカンボジ
アで死んだとき、警察庁は海外に警察官を出さないと決めました。それから警察官は海外に行
ってません。自衛隊員が亡くなった時、どうするのでしょうか。私は防衛大学校にいましたか
ら、自衛隊員と一般国民との間に感覚的な差別はありません。自衛隊員が亡くなった時には、
ひょっとすると国民の反発はないのではないか、と思います。それが安倍首相の狙いなのでは
ないでしょうか。あの人たちはそういう職業だと言えます。
_イラク戦争の時、スペインは参戦しました。2004年にスペインの列車が爆発されました。
いったい何人の人が死んだのでしょうか?10人「」20人「」30人「・」40人「・」6
0人「・」80人「・」100人「・・」150人「・・」200人「・・」、約200名な
んですね。そしてイラク戦争で2000名が死んだのです。オーム事件で何人、死んだのでし
ょうか。10名ぐらい? 日本社会は大騒ぎをして、許されないことだとしました。オームは
徹底的に弾圧しなければいけないとしました。その十倍ものテロ事件が起こるんです。
_安倍さんは、150万人の日本人が海外にいる。200万人が海外に旅行に行く。その人た
ちの安全を守らなければならないと言ってますが、集団的自衛権でアメリカと一緒に行動をは
じめたら、相手の人たちを殺し始めたら、日本人は標的になるのです。日本国民の安全のため
に今までできなかったことを私はやりますと言いましたが、それはまったくのデタラメ。大嘘
です。逆なんです。日本国民の安全を犠牲にする。何のために?何のために?・・・アメリカ
のためです。

2005年「日米同盟 未来のための変革と再編」で約束が

_じゃアメリカのため、ということについて何らかのコミットメントがあるのか?、というと
実はあるのです。私は発言を始めたきっかけは、2009年に「日米同盟の正体」という本を
書いたことがはじまりでした。ここで日米の安全保障関係がすっかり変わったと書きました。
今までの重要な問題は、アメリカ軍が日本国内でどうするか、ということが中心で根幹だった
が、これからは日本が海外に軍隊を出すという問題が主流になります。それは2005年「日
米同盟、未来のための変革と再編」という文書をアメリカの国務長官と国防長官、日本側は外
務大臣と防衛庁長官で約束したのです。何を言っているのかといいますと、共通の戦略、国際
的安全保障関係を改善するため日米双方は軍事行動をとる。これができるような環境づくりを
日米双方が努力する。集団的自衛権はすでに2005年に約束ができていたのです。
_外務大臣は町村さん「この約束をご存じの方?」ありがとうございます。私の本以外に提起
したということはあまり聞いていませんが、赤旗はどうか知りませんが、一般紙はありません。
アメリカに約束しているのです。2005年、小泉政権のあと安倍政権が引き継ぎました。反
対したのは福田さんだったんです。ほとんどの方はご存じないでしょうが、一番大きいのは、
アフガニスタンに自衛隊を出せと言われました。もちろんお金も出せと言われました。輸送機
も出せと言われた。洞爺湖サミットの時、首相が躊躇している時、出せ出せと言っていたのが
石破さんだったのです。それと破たんしたリーマンブラザースに金を出せと言われましたが、
福田さんは辞任と引き換えに拒否したんです。福田さんは一切口外していません。米国と闘う
ということは、当事者は極めて危険なことであると思っています。最近、細川さんが出てきま
したが、細川さんが辞めた大きな理由は、アメリカだと思っています。アメリカから武村さん
を切れと言われて切れずに、細川政権はつぶれました。どうして武村さんを切れと言ったかが
分かったかと言いますと、小池ゆり子さんがブログの中に、細川さんがアメリカに行った。そ
の細川さんから武村さんを切れと言われた、どうしましょうか?と尋ねられたいうのです。そ
れを小池ゆり子さんは得意そうに書いているのです。

小さい問題のひとつ一つに発言をしていく

_細川さんは辞めた後、自伝を書いているのですが、アメリカのことは全く書いていません。
アメリカに言われたことやアメリカの圧力についてまったく書いていません。それぐらい危な
い問題なんです。私は「戦後史の正体」を書きました。20万部売れました。アメリカにどの
ようにやられてきたかを書きました。大手の新聞は何も書かない。黙殺でした。しかし、朝日
新聞が書評を出しました。内容は陰謀論だ、というものでした。私はどちらかというと朝日系
だと思っておりましたから、ツイッターに「朝日、謝れ!」と書きました。すべて陰謀論だと
いうのは、間違いだ。よく調べてみろと書いたのです。謝らないと思っていました。ところが
謝ったのです。朝日が来ました。それは朝日新聞にツイッターを見た人が抗議したのです。そ
れに朝日は驚いたのです。
_だから、いろいろな問題で絶望的な状況にあります。原発は再稼働するは、TPPには参加
するは、消費税は上るは、秘密保護法は成立するは・・どうしたらいいのだろう・・
もう少し自分たちの力はあるのだろう、と自覚すべきだろうと思います。この地には原発を阻
止したという力があるのだから。浜岡原発は止まっています。何で浜岡原発は止まっているの
でしょうか。安倍首相は、浜岡原発は動かしたい。電力会社は動かしたい。銀行は動かしたい。
経済産業省は動かしたい。読売新聞は動かしたい。が、浜岡原発の周辺の人が反対しているか
らなんです。
_小さい問題のひとつ一つで発言をしていく。それが求められる時代に来たのです。資料の一
番最初に、伊丹万作さんの戦争責任についての文章を紹介しました。
「多くの人は今度の戦争で騙されていた言う。俺が騙したという人は誰もいない。日本人全体
が互いに騙したり騙されたりしていた。新聞報道の愚劣さや町内会や隣組、警防団や婦人会と
いったような民間の組織が積極的にかつ熱心に騙す側に協力していた。専横と圧政を支配者に
許した国民の奴隷根性と密接につながる。我々は今、政治的には、一応解放された。しかし今
まで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察、官僚に負担させ、彼らの跋扈を許した自分た
ちの責任を反省しなかったならば、日本の国民は永久に救われることはないだろう。騙されて
いたと言って平気でいられる人間なら今後も何度でも騙されるだろう。」

次の世代につなげる責任

_今、まさに何度でも騙されるところに来たのです。脱原発・TPP・普天間基地問題、みん
な同じところに来ている。基本は人間の命と健康、政治の基本です。みんなつながっています。
2010年、明治大学で「普天間と辺野古基地反対」シンポジウムがありました。沖縄から7
0歳を超えた方が見えました。私は今後とも座り込みをやります。辺野古基地反対を貫きます。
自分は周りの同僚に言っているんです。「捕まってコレステロールを下げに行こう!」みんな
がコレステロールを下げに行く必要はないのです。自分ができること、自分の身を危険に落と
す必要もないのです。落とさなくてもできることが今、山のように出てきたのです。
_例えば、上野千鶴子さんの講演を市長が中止した。ところが市民の抗議によって再度開催と
なった。私は、上野千鶴子さんをすべて支持するわけではありませんが、みんながお「おかし
い!」と言ったら市長さんの決断を変えることができる。今、自分たちは何ができるのか、と
いうことを考える。みなさんがこれだと判断したことが若い世代につながっていく。これを私
たちは一番しなければならないことではないでしょうか。いや、あの世代はわれわれとは違う、
というべきではない。次の世代につなげることもわれわれの責任なんですよ。自分の子どもを
_見ていると好いも悪いもものすごく影響を受けているのですね。私も両親の影響を受けてい
ます。何かの選択をするときにでてきます。今日の若い世代を作ったのは、私たちの責任なん
ですよ。今の若い世代が政治的無関心である。安倍首相に誤魔化されている様子があるのなら、
われわれの努力不足なのです。われわれが為すべきことをちゃんとやってこなかったのではな
いか、がひとつの出発点になると思います。

意図的に造られた緊張、尖閣諸島

_最後に今、起こっている問題は、尖閣諸島の問題を棚上げにするという合意はあったのです。
日中国交回復の時、条約課長というポストにいて、1990年代に外務次官になった人、駐米
大使になった人、その人が「暗黙の棚上げ合意はあったと思います。72年の合意を79年に
再度確認したと思います」と語っています。合意があったものをないことにしているのでしょ
うか?クリムナーで石原都知事が「尖閣諸島を東京都が買う」と言いました。この時の主催財
団がヘリテージ財団です。この財団のアジア部長に相当する人が2012年に「安倍首相は、
保守的な人だ。それと日本国民がもっている中国への懸念の二つを利用すれば、我々が日本さ
せたいことを実現できる絶好のチャンスだ」と発言しました。それは何か、「集団的自衛権の
容認させること、防衛費を自分たちに都合のいいように増大させること、三番目に辺野古に基
地をつくらせること」これを実現させるために緊張を意図的につくりだしているのです。集団
的自衛権の行使容認に役に立つ、アメリカ軍が日本にいることに役にたつ、防衛費増大に役に
立つ、ということなんですね。これ以上詳しくお知りなりたい方は「小説外務省」に書いてあ
ります。お読みください。

有難うございました。


 

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